以前のこの記事(為替(FX)チャートで未来を予測する方法)で
と説明しました。
為替チャートが今後どのように動くのか?
その値動を読むコツは…
過去の為替レートの値動きに現れた証拠を1つ1つ丁寧に拾っていくことです。
というか、
と言っても過言ではありません。
この記事では、過去の為替レートの証拠を元に相場の動きをどう推理していくか?
その推理の精度(質)を上げる、長期足を活用した為替チャートの読み方について説明します。
チャート分析の精度を上げるには複数時間足の考えが必要!
ほとんどの投資家はまず真っ先に
ということばかり重視しているように思います。
過去の私もそうでしたし、メルマガ読者さんから寄せられる質問でも非常に多いです。
結論から先に言ってしまいますが、実はそんな売り買いの技術よりも
「いやいや、そうは言っても、エントリーのタイミングって重要じゃないか!」
という声が聞こえて来そうですが、環境認識こそ最も大切だという理由についてこれから説明していきます。
我々が為替(FX)相場から利益をあげようと思ったら
しかありません!
何故なら…我々には相場を動かす力がないからです。
ここは大丈夫ですよね?
自分で思うように動かせるものではないのですから、相場が次に動きそうな大きな波に上手く乗っかって行くという
という意識が非常に重要になります。
為替(FX)相場という大きな市場の力に逆らっても絶対に勝てるわけないのです。
では一体その「相場の力を利用する」とはどういうことなのでしょうか?
実はこの問いに対する答が行き着く先が、
ことになるのです。
この場合の相場環境とは長期足の状況という意味です。
つまり、
ということになります。
これが長期足を利用した為替(FX)チャートの読み方の真髄です。
サーフィンをする人の立場で考えてみてください。
どんなに体が大きく屈強な人でも波が来る方向には逆らえませんよね?
ビックウェーブが来るのをひたすら待ち…いざ波が来たら、その波の進む方に体を向けて波に乗るのが普通だと思います。
相場もホントにこのサーフィンに似ていると思うんですが、あなたもそう思いませんか?
サーフィンの場合、波が進む方向はほぼ1方向ですが、為替(FX)相場の場合、波は上昇・下落と2通りあるということだけが違いますが…
レンジ相場の横ばいも考慮して…3つ目の波もあるじゃないかと思われるかもしれませんが、レンジ相場というのは、所詮は上昇中か下降中に現れるものです。
よって、私の場合は仮に上昇トレンド中に出現したレンジは、上昇トレンドの1部分として認識しています。
下降トレンドの場合も同じです。
この辺の話はまた機会があったらお話しますが、とりあえず今回の場合は上昇か下落の2通りとして説明します。
為替チャート分析時の長期足の位置付け
さて、波が来る方向を予測するとなった場合に、1H足だけで考えるのと、4H足と1H足の複合で考えるのとでは、圧倒的に後者の方が楽です。
つまり、
ということ。
そして、この考え方は
という相場の原則的なものから来ています。
当たり前ですが、4H足は1H足4本分の値動きです。
ですから私は、波の大きさも4H足は1H足の4倍大きいとイメージするようにしています。
1H足の小さな波は4H足の大きな波に飲み込まれる可能性が大きいと考えるのです。
もちろん100%そうなるわけではありません。
小さな波が大きな波に波及していくこともあります。
しかし、自然の摂理と同じで、大きい波の方が強いと考える方が確率的に高いのです。
よって長期足の値動きの勢いが
- 買い方が優勢なのか?
- 売り方が優勢なのか?
を判断しながら、短期足でその勢いが強いと判断した方向にポジションを取れば、自然とトレードの勝率を上げることができます。
極論を言うと、大きな波に乗ることさえできればどこでポジションを取っても良いのです。
現在トレードが上手く行っていないと言う人は、まずはこの大きい波(トレンド)に乗る(=順張り)練習から始めましょう!
細かいテクニックを駆使して、引き波(ひきなみ)に乗る(=逆張り)のは後回しです。
トレンド方向へのポジション取りの感覚が掴めてから初めて、じゃあ今度は
と考えれば良いのです。
この順番は結構大事で、勝てないトレーダーは両方を一片にやろうとするから失敗することが多いです。
実は過去の私もそうでした…
大きい時間足も表示させているけど、気付けば、エントリーした短期足ばかり見ていて、結局短期足の値動きに振り回されて終わる…
こういうことを何度も繰り返して来ました。
トレード中は
と周りが見えていない状態だったのですが、ふと冷静になって後からトレードを振り返ると
というケースがほとんどでした。
過去の私は、最初から長期足の値動きの方を重視していれば防げた失敗トレードがホント多かったです。
先ほど説明したように、長期足の方が短期足より波自体の持っている力が大きいのですが、節目ポイント(過去の高値、安値)が持っている力も当然大きいことになります。
短期足がいくら勢いよく上昇しているとしても、その値動きが長期足の節目ポイント(過去の高値=抵抗帯)に差し掛かると、途端に力関係が逆転して、それまで圧倒的に買い手側が優勢だったものが、一転して売りの勢いが強くなる…といったことを見た経験はありませんか?
短期足だけ見てた人は
と面食らうだけですが、
長期足の状況をきちんと把握できていれば
と事前に心の準備をしておけるのです。
そこまで考えられるようになると、
などとトレードルールにも深みが出てきます。
結果…無駄なトレードは減り、勝率が自然と上がっていくのです。
ということで、チャートを分析する際は、
という順番を守りましょう。
このように長期足の環境を把握することはメリットだらけなのです。
如何でしょうか?
エントリーポイントを探すよりも長期足の環境認識を掴むことの大切さを少しはお分かり頂けたでしょうか?
今回お話した相場の力はよく『優位性』と呼ばれます。
→コレ、格言のようにトレードの際に連呼してみると良いですよ。
為替(FX)チャートを見る際には、ただぼーっと見るのではなく、
この1点に意識を集中させながら、チャートに接して行きましょう!
以上、参考になりましたら幸いです。